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梓「なんですか? 唯先輩」 唯「そ、その……」 唯「もうすぐバレンタインだね! えへへ」 梓「あー、もうそんな時期ですか。すっかり忘れてました」 唯「あずにゃんは誰かにチョコあげるの?」モジモジ 梓「んー、まだ考えてませんね」 唯「そっかあー」チラッ チラッ 梓「そんなに人の顔チラチラ見ないで下さい」 唯「うっ、ごめんね……」 律「おい……かわいいな」 紬「唯ちゃん」キラキラ 澪「なんというか……梓もよく気づかないな」 梓「あ、でも」 唯「何っ!?」 梓「憂と純にはあげるかも……」 唯「……」 梓「ど、どうしたんですか?」 唯「なんでもないよ……」 律「梓……」 紬「唯ちゃん! 私がおいしいチョコあげるから元気だして!」 澪「唯も自分も欲しいって言えば……言えないか」 梓「ゆ、唯先輩は誰かにチョコあげるんですか?」 唯「……うん、あげるよ」 梓「そ、そうなんですか!」 唯「うん……」 梓「あ、えーっと……」 唯「誰にあげるかとか聞かないの?」 梓「あんまり踏み込むのも悪いかなって……」 唯「あずにゃんのばか」 梓「えっ」 律「唯がチョコ渡す人って……」 紬「梓ちゃん!」 澪「梓だな」 梓「ばかって……」 唯「なんでもないよ。ごめんね」 梓「い、いえ……」 唯「……ばか」 梓「えっ? えっ?」 律「こっちを見て助けを求められても困る」 梓「あ、す、すいません……」 唯「ちぇー、つまんない」 澪「ま、まあまあ」 紬「唯ちゃんケーキ食べて元気だして?」 唯「ありがと……」モグモグ 律「あ、梓は好きな人とかいるのかー? な、なんちゃって」 梓「どうしたんですかいきなり」 澪「わ、私も気になる!」 梓「澪先輩まで?」 紬「唯ちゃんも気になるよね?」 唯「う、うん」 梓「なんでまた急に」 律「いいじゃんかおしえろよー! 私達の仲だろー? このっこのっ」 梓「わ、わかりましたからやめてください!」 紬「教えてくれるの?」 澪(よくやった、律!) 梓「好きな人ですよね?」 律「あ、ああ」ゴクリ 梓「いるのはいます」 澪「ほ、ほんとか!?」 梓「はい」 律「誰なんだ?」 梓「言える訳ないじゃないですか」 唯「あずにゃん、私?」 梓「そうでs……じゃなくってなんでそうなるんですか!!」 紬(あら?) 紬「梓ちゃんはその人にチョコはあげないの?」 梓「逆に渡せませんよ。緊張しちゃって」 律「そういうもんなのかー?」 梓「そういうもんなんです!」 澪「け、軽音部の中の誰かとか?」 梓「そ、そんなわけないです!!」チラッ 唯「ん?」 梓「な、なんでもないです……」 律「でもその慌て方は怪しいな」 梓「な、何を」 律「もしかして私だったりして?」 唯「」ピクッ 梓「それはないです」 律「ムギ、聞いたか……」 紬「よしよし」ナデナデ 唯「あ、じゃ、じゃあ私だったりして!」 梓「あうっ……」 紬「あら? どうしたの梓ちゃん」ニヤッ 梓「な、なんでもないです!」 唯「ねえ! 私だったりして! ねえ!」 梓「ちょっ、ちょっと唯先輩は黙っといて下さい!」 唯「」ガーン 唯「ムギちゃん……」 紬「よしよし」ナデナデ 澪「結局軽音部の中の誰かなのか?」 梓「な、内緒です!」 律「教えてくれよ梓ー」 梓「嫌ですよ。律先輩でも私と同じ立場だったら言わないはずです」 律「私は好きな人いないからなー」 澪「な、なんだって!?」 律「ん?」 紬「あらあら……」 唯「あずにゃん!」 梓「な、なんですか」ドキッ 唯「気になる!」 梓「何がですか?」 唯「あずにゃんの好きな人!」 梓「うっ……」 唯「教えて?」ジーッ 梓「ぐっ……」 紬「梓ちゃん! その誘惑には負けるべきよ! 負けるべきなの!」 梓「うぐぐ……」 唯「……」ジーッ 梓「……わかりました」ハァ 唯「ほ、ほんと!?」 梓「でも名前までは教えません!」 律「ちぇー、梓のやつ私には言わないって言ったくせに」 澪「律、いつでも私を頼ってくれていいんだぞ?」 律「ん?」 紬「じゃあ何を教えてくれるの?」 梓「あ、えーっと……さっきから皆さんに聞かれてるやつです」 唯「軽音部かどうかってやつ?」 梓「はい」 律「どうなんだ?」 澪「軽音部なのか!?」 梓「……は、はい」 紬(唯ちゃんで決まりみたい) 紬「で、その軽音部の中の誰なの?」 梓「えっと……ってムギ先輩! からかわないでください!」 紬「うふふ♪ 梓ちゃんかわいい♪」 梓「もう!」 唯「むーっ」ムスッ 律「澪、唯のやつあれ嫉妬か?」 澪「律のばか」 律「え?」 澪「もういいよ唯唯ってさ……」 律「み、澪しゃん?」 紬「特徴とかはないの?」 梓「特徴ですか……?」 紬「例えば黄色いヘアピンつけてるとか!」 唯「」ピクッ 梓「そ、そんなの言ったらもうバレちゃうじゃないですか!」 唯「私! 私黄色いヘアピンつけてるよあずにゃん!」 紬「唯ちゃん、落ち着いて?」 梓「そ、それはやっぱり言えませんよ」 律「じゃあ「絶対この人ではない!」ってやつは誰なんだ?」 梓「律先輩です」 律「澪~!」ギュッ 澪「り、律!」ギュッ 唯「じゃあ、あずにゃんは何色のヘアピンならいいの!?」 梓「ずれまくってますよ唯先輩……」 紬「……いいこと思いついちゃった!」 律「ん? どうしたムギ」 澪「何を思いついたんだ?」 紬「梓ちゃん」 梓「はい?」 紬「皆に一回ずつ抱き着いてみて?」 梓「にゃ!? む、無理ですよそんなの!」 律「私は別にいいぞー」 澪「律!」 律「あ、いやー……ははは」 梓「ほ、ほら! 律先輩や澪先輩も反対みたいですし……」 紬「じゃあ唯ちゃんだけ!」 唯「え?」 梓「なっ……む、無理です!」 唯「あずにゃん、私の胸に飛び込んできて!」バッ 梓「もう! 変にのらないでくださいよ唯先輩も!」 紬「梓ちゃんの反応で誰が好きなのか分かると思ったのに残念♪」 梓「からかわないでください!」 澪「梓、そろそろ教えて欲しいな」 梓「澪先輩まで私を困らせないでください……」 律「ほらほらー! 早く言わないと唯に抱き着いちゃうぞー!」 唯「え? なんで私?」 梓「ダ、タダ、ダメに決まってます!」 澪「そうだぞ!」 律「じょ、冗談だってー」 律(やっぱり梓の好きな人は唯か……?) 梓「とにかく! もうこの話はこれで終わりです!」 唯「えー嫌だよ! あずにゃんの好きな人知りたい!」 梓「……そんなに言うなら、唯先輩は好きな人いるんですか?」 唯「え? わ、私!?」 紬「あら……」 澪「そうきたか」 梓「どうなんですか?」 唯「わ、私は……えーっと」 梓「教えてください!」 律「そうがっつくなよ梓」 梓「だって気になります!」 紬「梓ちゃんの好きな人だから?」ボソッ 梓「な、なななっ!///」 唯「え? 何?」 梓「なんでもありません!」 紬「うふふ♪」 律「恐ろしや……」 澪「さすがムギだな……」 梓「と、とにかく! 今は唯先輩に好きな人がいるかいないかです!」 梓「どうなんですか?」 唯「いるよー! 軽音部だよ!」 律「いやにあっさりしてるな……」 澪「すごいな……」 律(まあ唯の好きな人は梓以外はとっくに気づいてるんだけどな) 梓「うっ……こんなにあっさり答えられたらどう追及していいのかわかりません」 紬「唯ちゃん、どんな特徴の人なの?」 律「唯、私なんだろー?」 澪「こら律!」 唯「律ちゃんも好きだよー」 律「え?」 澪「え?」 唯「でもそういうのじゃないかな」 律「あ、なんだびっくりした」 澪「よ、よかった……」ホッ 律「ん? よかった?」 澪「あはは! いやーいい天気だな!」 律「澪?」 梓「じょ、冗談はさておき、どんな特徴の人なんですか?」 唯「んー……特徴かあ」 紬「なんでもいいの、例えばツインテールとか!」 唯「ム、ムギちゃん!」 梓「それだったら私だけになっちゃうじゃないですか!」 唯「う~……だって難しいよ。皆個性的なんだもん」 律「まあ、確かに唯の言う通りだ」 梓「一つ特徴言えばすぐに誰なのか分かっちゃいます」 澪「じゃあ唯も一人一人抱き着いてみたらどうだ?」 唯「あずにゃ~ん!」ダキッ 梓「ちょ、ちょっと唯先輩!!」 律「そうか、唯には通用しないな……」 紬「……うーん」 澪「ムギ、何か思いつきそうか?」 紬「澪ちゃん、ちょっと来て?」チョイチョイ 澪「ん? なんだ?」 紬「それっ♪」ダキッ 澪「ム、ムギっ!?」ダキッ 律「おいムギ!」 紬「澪ちゃんいい匂い♪」チラッ 唯「ムギちゃんどうしたの?」 律「ムギ! 離れろー!」ジダンダ 紬「ふふっ♪ ごめんね」パッ 澪「だ、大丈夫だけど……」 梓「何がしたかったんですか?」 紬「ちょっと実験してみたの」 梓「実験って……」 紬「それっ♪」ダキッ 梓「にゃっ!?」ダキッ 唯「!!」 紬「梓ちゃんかわい~いっ!」 梓「ちょ、ちょっと! どうしちゃったんですかムギ先輩!!」 唯「ムギちゃん!!」 紬「どうしたの唯ちゃん?」 唯「あずにゃんから離れて! ずるいよ!」 紬「あら? なんで?」 唯「そ、それは……もう! いいから離れて!」 律(あ、なるほど。唯に嫉妬させたかったのか) 澪(ムギは考えることが違うな……) 紬「ごめんね、唯ちゃん」パッ 梓「あっ……」 唯「……」ムスッ 梓「唯先輩……?」 唯「」ムスッ 梓「あの……」 唯「あずにゃんムギちゃんにくっつかれて嬉しそうな顔してた」ムスーッ 梓「いや、あの……び、びっくりしただけです!」 律「梓が唯にくっつけば解決するんじゃないか?」 梓「な、なんでそうなるんですか!」 澪「唯の顔見てみろ」 梓「え?」 唯「あずにゃんから私に……?///」 梓「うっ……」 紬「梓ちゃん! ファイト!」 律「梓! 応援してるぞ!」 澪「が、がんばれ!」 梓「もう! なんですかこの空気!」 唯「さああずにゃん! 私は準備OKだよ!」バッ 梓「しなくていいです! というか立ち直り早すぎです!」 唯「ちぇー」 2
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梓「じゃあ、あの……こうやって、勢いつけてやってみるのはどうですか?」 反動をつけてくいっ、と。 私は見本を見せてあげた。 唯「あ、それなら……」 ぶっちゃけ、それもう腹筋とかじゃないですけどね。 エージェントの顔色を窺ってみたが、真ん中の人が明らかに半笑いになっていたので、 おそらく大丈夫だろうと踏んだ。 思い切り反動をつけて腹筋を繰り返す唯先輩。 いち、に、さん、しー…… 唯「ごーーーー!」 梓「……」 唯「できたっ! やったよあずにゃん!!」 梓「……わあ、先輩すごーい」 この人、社会にでたら生きていけないんじゃないだろうか。 腹筋五回と言われて「できない」と、のたまう人を初めて見た。 ……いやまぁ。 そこが可愛らしいというか、守ってあげたくなるっていうか。 ―あずにゃん、私あずにゃんがいないと生きていけないの ―大丈夫ですよ、唯先輩。私がずっとそばにいてあげますから ―ありがとう、あずにゃん大好き!! なんつって。 もう唯先輩ったら……うふふ。 律「なんか、梓がくねくねしてるんだが」 澪「そっとしておいてあげてくれ」 憂「次、律さんの番ですよ?」 律「おっと、ようやく私の出番か!」 唯先輩は『5』のマスにとどまり、私が『4』のマスへと戻ると、 支配人の手によって、律先輩の手にサイコロが渡った。 律「いくぞー、それっ!」 勢いよく投じられたサイコロは、壁にぶつかると反転し、私の足元へと転がってきた。 出た目は『6』 前方の巨大スクリーンにも、大きく『6』と表示された。 紬「さすがね、りっちゃん」 律「ふふん、当然の結果よ」 自慢げにパネルの上を歩きだす律先輩。 私の横を、そして唯先輩の前を通過し、『6』マス目のパネルで停止。 すると赤い紙が剥がれて、パネルとスクリーンに、同時に文字が表示された。 『5戻る』 澪「ふふっ」 律「……澪、今笑っただろ!」 澪「笑ってないよ」 律「あとで覚えてろよー」 そんな台詞を吐きながら、とぼとぼと戻っていく律先輩。 『1』マス目で停止すると、やはり赤い紙が剥がれた。 どうやら、戻った場合でもパネルの効果はあるらしかった。 『カチューシャを縦にする』 律「……縦!?」 唯先輩のとき同様、奥の扉を乱雑に開けて走ってくるエージェント。 律「う、うわ、やめ、やめろって――」 彼らは、律先輩の両腕を二人が左右で掴んで固定し、 さらにもう一人がカチューシャを掴んでくいっ、 と頭部の中心を原点として九十度反転させた。 防波堤をなくした髪は重力に従い、律先輩の両目を覆い隠す。 ……前髪ながいなぁ。 律「……」 澪「えーと、次は」 憂「紬さんですね」 紬「ふふ、がんばるわよー♪」 律「お前らリアクションくらいしろおおっ!!」 澪「え、ああ……ごめん」 律「いや、謝られるともっとキツいっていうか……」 唯「りっちゃん、似合ってるよ!」 律「今更!?」 紬「それじゃあ振るわね」 ムギ先輩の振るったサイコロが、ごうっ、という音を立てて私の横を通り過ぎた。 なんで? なんでそんな音すんの? やがて静止したサイコロは、『3』を上に向けていた。 紬「いっち、にの、さんっ――、と。 梓ちゃん、髪型かわいいわよ」 梓「ど、どうもです……」 ムギ先輩が私の後ろまで到達すると、赤い紙が剥がれる。 『行動するたびに「パパウパウパウ」もしくは「フヒィーーン」という効果音がつく』 紬「……」 律「……」 梓「……」 紬「どういう、ことかしら……?」パパウパウパウ 律「……」 梓「……」 唯「……」 紬「ええと……」パパウパウパウ 律「……」 梓「……」 唯「……」 やばい空気が漂った。 先月と同じ罰があったら確実にお尻しばかれていたことだろう。 現に、正面にいる唯先輩は蹲って肩をひくひくさせている。 前回も思ったけど、この人シュール系弱いな。 澪「さて、私の番だな」 律「1か6を出したまえ」 澪「絶対出さないし」 紬「澪ちゃん、がんばって」パパウパウパウ 律「……」 梓「……」 唯「……」 澪「せーのっ」 サイコロは、律先輩の手前あたりまで緩やかに転がり、静止する。 『3』 律「ふふっ、よかったな澪。 1と6じゃなくて!」 紬「一緒ね、澪ちゃん」フヒィーーン 澪「いや、うん……。なんだろうこの、なんとも言いがたい苦痛」パパウパウパウ 唯「……」 唯先輩は自分のおなかをつねって我慢していた。 いや、別に笑ってもいいと思うんだけど。 律「最後、憂ちゃんだぞー」 憂「はーい」 支配人からサイコロを手渡された瞬間、憂の目の色が変わった。 憂「5以外ありえない5以外ありえない5以外ありえなふぉああああっ!!」 訳のわからん掛け声と共に憂の手から放られたサイコロは、 かなりのスピードで壁に二回ほど激突して静止したが、ごうっ、という音はしなかった。 出た目は――『5』 馬鹿な。 闇の炎に抱かれて馬鹿な。 憂「ふふ。一緒だね、お姉ちゃん」 唯「いらっしゃい、ういー」 梓「……腹筋あるけどね」 そう。そのマスはサイコロの目*5回の腹筋があるのだ。 再度サイコロを振って、憂が出した目は『4』 憂が腹筋をしている間に、私がさっさと自分の順番を終わらせてしまえば、 次は唯先輩の番なのだ。 紬「二十回ね」パパウパウパウ 奇怪な効果音と共にムギ先輩。 律「地味にキツい回数だな」 続けて、カチューシャを縦にを装着した律先輩が呟いた。 唯「私が足を押さえてあげよう!」 憂「ありがとう、お姉ちゃん!」 一、二、三、四……十五、十六、十七、十八、十九、二十。 憂「終わりっと」 梓・唯「はやっ!?」 憂「梓ちゃんの番だよ」 サイコロを私に託すと、狭いんだから仕方ないと言わんばかりに唯先輩にくっつく憂。 ゆっくりでいいからね。なんて言葉が聞こえてきそうで、 なんていうか、この、ちくしょう。 梓「……それじゃいきまーす」 掛け声と共にサイコロを振るう。 出た目は『5』 梓「お先です、唯先輩、憂」 唯「むぅ、すぐに追いつくからね!」 そうしていただけると大変ありがたいのですが。 いち、に、さん、し、ご。 スタートからみて、合計九マス目で私は停止した。 『次の順番で、サイコロが豆腐になる』 梓「……」 眩暈がしてきた。 澪「要は、一回休みってことなのかな」パパウパウパウ 律「いいや、わからないぞ。もしかしたら振っても崩れない豆腐とかなのかもしれない」 梓「ヘアゴムが勝手に切れるような場所ですから、 ありえないとも言い切れないのが嫌ですね」 それもう豆腐じゃない、とか言う話は置いといて。 とりあえず、このターンはセーフといったところか。 唯「それじゃあ、私だねっ!」 元気にサイコロを振るう唯先輩。 出た目は『3』 唯先輩の現在地が『5』で、『3』進むとなると、合計『8』 さて、問題です。 私の位置はどこだったでしょうか? 唯「ふっふっふ。逃がさないんだよ、あずにゃん」 梓「ふっふっふ。唯先輩のくせに、なかなかやるじゃないですか」 正解は、『9』マス目でしたー。 わーい。 梓「それで、そのマスの命令はなんなんですか?」 唯「えっとね……」 『子供にバカにされる』 唯「……」 梓「……」 エージェントの出現する扉から、四、五人の子供達が現れ、たちまち唯先輩を取り囲んだ。 子供達は、顔を見合わせてから呼吸を整える。 そして、一人の太った男の子が、ゆっくりと唯先輩を指さした。 「この姉ちゃん、妹に勉強教えてもらってるらしいぜ」 「本当ですか、バカですねー」 「バーロー。頭の良し悪しはこの際どうでもいいのぜ。見てみろ、あの胸を!」 「なっ」 「なんだってー!?」 「う、薄いですね!」 「俺の見立てによると、彼女のバストはななjy 「うわあああっ!!」 アンダーがろくjy 「ほわあああっ!!」 ってところか」 一番重要な部分を唯先輩の叫びによってかき消されてしまった。 さすがにアンダー六十前半ではないだろうから、トップが七十後半だとしてもAかB? あ、でも見立てか。ていうかこの少年なんでそんなこと分かるんだよ。 いずれにしても私よりありますよね、きっと、多分。……絶対。畜生。 いや、でも私はまだ成長するし。背とかも伸びるし。 とりあえず、あの少年は後でとっ捕まえて話を聞くことにしよう。うん。それがいい。 「幼児体型だッ!」 「幼児体型ッ!幼児体型ッ!」 憂「萌えッ!幼児体型萌えッ!幼児体型が世界を救うッ!」 「幼児体型ッ!!」 「幼児体型ッ!幼児体型ッ!」 憂「お姉ちゃんが世界を救うッ!幼児体型ッ、 それは荒涼せし俗界に降り立つ鮮美透涼たるメシア!」 子供たちは囃し立て続ける。 なんかあからさまに知ってる子が一名混じっていたけど見なかったことにした。 唯「う、う……うわああああん!」 泣き叫びながら私の胸に飛び込んでくる唯先輩。 ああ、隣のマスに居て良かった。 それを見届けた子供達は、走りながら扉の向こうへと消えていった。 梓「子供相手に泣かされないでくださいよ」 唯「だってえ……」 梓「いいじゃないですか、幼児体型だって。……じ、十分、かわいいんですから」 唯「……そっか、あずにゃんも幼児体型だもんね」 梓「そうそう、私も幼児た……なんだって?」 唯「痛い痛い痛い痛い、ごめんなさいごめんなさい」 頬っぺたぎゅーーってしてやった。 唯「うぇぇ、酷いよあずにゃん」 梓「余計な事を口走るのがいけないんですよ」 唯「ぶー、本当のことなのにひゃい、いひゃいいひゃい」 反対側もぎゅーーってしてやった。 律「おい、お前らー」 梓「どうしたんですか?」 唯「ふぉうひふぁの、りっひゃん?」 律「いちゃいちゃするのは勝手なんだがー……」 律先輩はそう言って、やや前方にいるムギ先輩に視線を送る。 否定したくはないけれど、私の口は勝手に「してません」と反論を返していた。 律「ムギがそろそろやばそうだから続けていいか?」 パパウパウパウという効果音と共に両手を合わせて片膝をつき、 口は「あぁん」の発音で固まり、舐めるような視線を私と唯先輩に送り続けている。 私と目が合ったムギ先輩は、はっ、として首を左右に振り、 その後で、私に向けて口パクでメッセージを送ってきた。 一語ずつ、解読する。 えーと…… 「も」 「っ」 「と」 「や」 「れ」 ……なるほど。 梓「律先輩、サイコロどうぞ」 紬「あぁん!梓ちゃん意外と加虐性欲者!」 フヒィーーン 梓「日本語で言わないでください」 性欲者言うな。 ちなみに英語だとサディズム。人を指す場合はサディスト。 ……なんの話をしているんだ、私は。 律「よし、梓にずいぶん差つけられちゃったから飛ばしていくぜ」 気合を入れて律先輩が投じたサイコロは『4』 『5』マス目ってことは……、ああ、腹筋か。 憂「一緒ですね、律さん」 律「ああ、足頼むよ。憂ちゃん」 憂「はーい」 律「なんていうかさー。このマス三人目だし、おいしくもないよなー」 今度はぼやきながらサイコロを投じる。 芸人かなんかですかあなたは。 出た目は『2』 律「十回か。ダメだな、やっぱり今日の私はついてないらしい」 憂「どうしてですか、『2』ならそんなに辛くないですよ?」 律「いやいや、面白さ的にだよ」 その髪型で言われても説得力に欠けるんですけど、とは言わなかった。 続いてサイコロを振るのはムギ先輩。 出た目は『6』 ムギ先輩の現在地は『3』だから、……む。私と同じマスか。 紬「いち」 パパウパウパウ 紬「にっ」 パパウパウパウ 紬「さん」 パパウパウパウ 紬「しっ」 パパウパウパウ 紬「ごー」 パパウパウパウ 紬「追いつきましたー♪」パパウパウパウ 唯「……」 唯先輩、もう完全に笑ってますよね? 梓「でもここ、豆腐ですよ」 紬「そうね、振れるのかしら……」パパウパウパウ てっきり、全て把握しているものと思っていたけれど、 今回、ムギ先輩はパネルの命令には絡んでいないのだろうか。 紬「だって、分かっちゃったら私が楽しめないじゃない」パパウパウパウ 梓「ああ、なるほど……。ていうか、心読むのやめてもらえませんかね」 どこぞのスタンドですかよ。 紬「自覚がないのね。梓ちゃん、時折声に出してるわよ?」パパウパウパウ 梓「え。まじですか」 紬「ほら、ジェットコースターの時とか」 梓「ああ、声に出してましたね」 紬「『正解は、『9』マス目でしたー。 わーい』の件とか」 梓「……あー」 紬「『密・着・状・態!!』とか」 梓「声に出しちゃいけないとこばっかりじゃん!?」 がっくりと膝をつき意気消沈する私に、ムギ先輩は優しく囁いた。 紬「安心して、全部嘘よ♪」 梓「……なんだ、良かった。もう、脅かさないでくださいよ」 危うく騙される所だった。何か大切なことを忘れている気がしたが、問題ない。 私の名誉は守られたのだ。 唯「次、澪ちゃんだよー」 澪「あ、ああ。もう私の番か」パパウパウパウ 今更だけどこれ、全部罰ゲームみたいな命令だよな。 そんなことをぼやきながらサイコロを振る澪先輩。 本当、今更ですね。 私は気付いてましたよ、……ムギ先輩が絡んだあたりから。 澪先輩が出した目は『4』 現在地が『3』だから、スタートからみて『7』マス目。 まだ命令が判明してないマスだ。位置的には唯先輩の一つ後ろ。 『昇天ペガサスMIX盛り』 6
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「暑いですね・・・」 「うん・・・あいす食べたい・・・」 まだまだ暑い日が続く夏の日、私と唯先輩は二人、先輩の部屋で熔けていた。 唯先輩から誘われて遊びに来ていたんだけど、あまりの暑さに何もやる気がおきない――なぜなら今日の最高気温は今年最高の暑さなんだそうだ。 せっかく一緒にギターの練習でもしようと思ってたのに・・・それに他にもいろいろ・・・。 「アイスですか・・・食べたいですね・・・」 「あずにゃ~ん・・・あいす持ってきて~、冷蔵庫に入ってるから~・・・」 「ええっ・・・い、嫌ですよ・・・そんな」 自分の家ならまだしも、人の家の冷蔵庫を勝手に空けるのは抵抗があります。 「お~ね~が~い~、あ~い~す~」 唯先輩は駄々をこねながら、床を転がり始める。 (うう・・・か、可愛い・・・って言うかパンツ見えてますよ、唯先輩!) この暑さのせいか唯先輩の格好は薄いTシャツ一枚にミニスカートという超薄着なのだ。 そんな格好で転がったらスカートだってめくれ上がってしまう。 (ぴんく・・・ごくりっ) 私は別の意味で頭が沸騰しそうだった。 暑さのせいか理性が熔けていくのもいつもより早くて――さすがに真昼間から唯先輩を襲ってしまうわけにはいかない。 は、初めてくらいはもっと雰囲気というものを――って、べ、別に唯先輩とはそんな関係じゃっ! (って、私何考えてるの!) いけないことを想像しそうになる頭をブンブンとふって私はバッと立ち上がる。 「わ、わかりました。あ、アイスとってきますから転がるの止めてください!」 「わ~い♪ ありがとー、あずにゃん!」 少し頭冷やさないとね・・・うん。 アイスを持ってきた私は、唯先輩と一緒にアイスを食べていた。アイスの冷たいのが火照った頭にちょうどいいです。 さっきの状態では何をしでかしていたか分かりませんからね。どうやら唯先輩もアイスを食べて元気が出てきたみたいです。 「う~ん♪ 冷たくておいしーよー」 「そうですね・・・あ、唯先輩アイス溶けてますよ」 「え?・・・・あ、ホントだ!」 唯先輩のアイスはすでに溶け始め、ポタポタと唯先輩のTシャツを濡らしていた。 「わ、シャツに付いちゃったよ! あずにゃ~ん・・・」 唯先輩は目をウルウルさせながら、私を見つめてくる。 「ほ、ほら早く拭かないと・・・」 私は、ティッシュを2、3枚取ると、唯先輩の胸のところに手を当てた。 ふにゅっ 「あんっ!」 (って、私は何をやって・・・) 唯先輩もいきなり胸を触られたからか、甲高い声を上げる。 ていうか私はそれどころじゃなかった。唯先輩の胸の感触にさっきようやく冷めてきた頭が再沸騰を始めた。 ふにふに 「ひゃっ・・・ん・・・あ、あずにゃん・・・だ、だめだよう」 (はっ!わ、私はいったい何を!?) どうやら意識が飛んでいたようだ。自分でも気付かないうちに先輩の胸を揉んでしまっていた。 「ご、ごごご、ごめんなさい! 唯先輩、こ、これは・・・その・・・」 私は慌てて手を離し、唯先輩に謝った。 「も、もう・・・あずにゃんのえっち」 唯先輩は真っ赤な顔をしながら、俯いてしまった。 (それにしても・・・唯先輩のおっぱい、柔らかかったな・・・) 大きいわけじゃないし、だからといって小さすぎるわけでもない。手のひらサイズっていうのはああいうのを言うのかな? 私はさっきの感触を思い出し、手をわきわき動かしながらそんなことを考えていると―― 「あぅ・・・あずにゃん、またあいす零しちゃった・・・」 「え・・・?」 イケナイ妄想に浸っていた私は、唯先輩の言葉で我に帰る。 そして唯先輩に目を向けると、そこにはさっきみたいに胸のところにアイスを零した唯先輩が、何かを期待するような目で私を見つめていた。 ――瞳をウルウルさせて、顔は茹蛸のように真っ赤かだ。 (あの・・・それって・・・つまり) 「あの・・・あずにゃん・・・・拭いて?」 「え、ええぇ!?」 唯先輩は恥ずかしそうに、私にお願いする。一瞬私の中の何かが切れそうになったけど、なけなしの理性でなんとか持ちこたえる。 「ああ、あのっ・・・そのっ・・・あ、そ、そうだ・・・わ、私ちょっとトイレいってきますね?」 「え?」 「そ、それじゃいってきます! 唯先輩も早くアイス拭いてくださいね! そ、それじゃっ!」 私はそれだけ言い残すと、逃げ出すように部屋を後にした。あのまま部屋にいたら、間違いなく今度こそ唯先輩を――― 「あっ・・・・・・もう・・・あずにゃんのいくじなし・・・」 部屋を出る前そんな唯先輩の言葉が聞こえたような気がしたけど、気のせいだよね? END ヘタレにゃん可愛い -- (名無しさん) 2014-08-27 22 38 39 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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プルルルル 唯「はいもしもし」 梓「…私あずにゃん、今近くのコンビニにいるの、立ち読みしてるの」 唯「え?あずにゃん!?近くのコンビニって…」 プツン 唯「あっ…今のは一体…」 数分後 プルルルル 唯「…もしもし」 梓「私、あずにゃん今唯先輩の家の前にいるの」 唯「えっ!!?な、何で…」 プツン 唯「ま、またすぐ切れた…」 数分後 プルルルル 唯「も、もしもしあずにゃん!!?さっきから何…」 梓「……私あずにゃん…今……唯先輩の後ろに…」 唯「えっ!!?う、後ろって…」 梓「唯せんぱああああああああああああああああい!!!!」 唯「きゃああああああああああ!!!!」 梓は唯を強く抱きしめる。いつもとは逆のパターンだ 梓「もう一生離しませんからね唯先輩」 唯「えへへ」 めでたしめでたし 2
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買い物帰りの道。家まであと十分くらいのところ。 そこで出会った。 唯「捨て犬かな?」 母「そうみたいね。かわいそうに……」 薄汚れたミカン箱の中にいる、一匹の犬。 唯「かわゆい~」 犬「……にゃあ」 唯「あれ? 猫?」 母「犬じゃない?」 犬「……にゃあ」 唯「犬なのににゃあって言ってるよ!!!11」 母「不思議ねぇ」 犬「……にゃあ、にゃあ」 唯「ほーら、よしよしよし」ナデナデ 母「ほらほら、早く帰るわよ。夕飯の支度しなくちゃ」 唯「かわゆいよ~、かわゆいよ~」 母「……」 犬「にゃー」 母「…………」 母「この子には申し訳ないけれど……飼えないわよ?」 唯「え~っ、なんでなんで!?」 母「ウチにそんな余裕あるわけないでしょ」 唯「ううぅ……」ウルルン 母「それに唯だって、まだまだ忙しいんだから」 唯「わ、わかってるけど! でも……」 母「我慢しなさい。きっとこの子だって、ほかの人に拾われたほうがしあわ――」 唯「やだやだ! あずにゃんは私が飼うんだもん!!!11」 母「あ、あずにゃん……って?」 唯「この子の名前だよ」 母「今付けたの?」 唯「うん。だから私が、一生大事にしていくんだ~」 母「……」 唯「あーずにゃん♪ あーずにゃん♪」サワサワ 犬「にゃ、にゃあ」 母「……」 母「……わかったわ」 唯「?」 母「飼いたいなら飼いなさい」 唯「いいの!?」キラキラ 母「ただし、ちゃんとお世話すること。いいわね?」 唯「やったぁー!!! やったよあずにゃん!!!!!」ギュウウウ 犬「にゃあぁ~」 唯は嬉しさのあまり、犬を抱きしめたまま何度も何度もジャンプした。 そう。 その日、あずにゃんは平沢家の家族となったのだ。 家 憂「ただいま~」 唯「おかえりー、うい」ゴロゴロ 憂「お姉ちゃんは相変わらずだね」ニコニコ 唯「うい~、ぶぁいおす!」 憂「もう、ぶぁいおすじゃなくてアイスでしょ。……はい」 唯「ありがと~」ペロペロゴロゴロ 犬「」 憂「……へ?」 犬「にゃあ」 憂「わわわっ! お姉ちゃん! どうしたのこれ!?」 唯「そこで拾ってきたんだ~」 憂「拾った?」 唯「うん」 憂「拾ったって……でもそれは……」 唯「大丈夫。ちゃんとお風呂に入れといたから」 憂「そ、そうじゃなくて……」 憂「お母さんの許可はもらってるの?」 唯「もちろんだよ~」ゴロゴロ 憂「な、ならいいけど」チラリ 犬「……にゃ」 憂(い、犬?) 犬「にゃあ」 憂(あれっ? でも鳴き声は猫? じゃあなに? 新種の動物かな……?) 犬「……」 唯「あずにゃんって言うんだ~」 憂「えっ?」 唯「あずにゃん、おいで」 犬「にゃあ」パタパタパタ 唯「おー、よしよしよし」ナデナデナデ 憂(あずにゃんって……あの、梓ちゃんと一緒の……?) 唯「えへへ、かわいいなぁ♪」 唯「うい~」 憂「えっ? なにお姉ちゃん?」 唯「犬缶と猫缶、どっちがいいかなぁ?」 憂「そ、それは難しい選択だね……」 唯「あずにゃんはどう思う?」 犬「にゃ」 唯「あー、そうか。ドックフードがいいんだね」 憂(通じてる? いや適当?) 夜 唯「今夜はあずにゃんと一緒に寝るんだ~」 憂「それはいいけど、気をつけてね」 唯「なにが?」 憂「だってまだ、トイレの場所とか覚えてなさそうだし」 唯「大丈夫だよ。あずにゃんはおねしょしたりしないよ」 憂「……」 次の日。 日曜日の朝。 唯「あずにゃんと散歩してくる」 母「車に気をつけてね」 憂「あっ、わたしも行きたいな」 唯「いいよ~」 憂「お母さん。ついでにいろいろと買いたいんだけど……?」 母「そうね。餌の買い置きも必要だものね」 犬「ふにゃあぁぁ……」 唯「よし! しゅっぱつしんこー!」 唯「ぽかぽかしてて気持ちいいね」 季節は春。 五月だが、まだまだ桜が綺麗に咲いている。 憂「ねえお姉ちゃん」 唯「にゃに?」 憂「どうしてお姉ちゃんは……この子に『あずにゃん』ってつけたの?」 唯「あずにゃんが大好きだからだよ~」 憂「……だと思った♪」 唯「えへへ、なんか照れますなぁ♪」 唯「そっちのあずにゃんは元気?」 憂「そっちって?」 唯「桜が丘高校のあずにゃんのことだよ」 憂「えっと……まあまあ元気、かな?」 唯「そっか」 憂「気になるの?」 唯「うん。この前メールしてみたんだけど、返事が返って来なかったんだ」 憂「……」 ?「あ! おーい! 平沢姉妹じゃん!」 唯「あ、りっちゃん」 憂「ご無沙汰してます」ペコッ 律「おう! 朝から仲がよくて結構だな!」 唯「あれ? りっちゃんこれからどこか行くの?」 律「あ、ああ」 律(やばい。話しかけないほうがよかったかもな――) 犬「」 律「ぬうわっ!? ななななんだこいつ!」 憂「えっと、犬を飼い始めたんです」 律「犬?」 唯「えへへ、拾ったんだよ。あずにゃんって名前にしたんだ~」 律「え? 今なんて?」 犬「にゃあ」 律「犬なのに!?」 犬「にゃ」 律(摩訶不思議かよ……) 唯「それで、りっちゃんはどこに行くの?」 律「え、えーっとだなそれがなんつーか……」 唯{?」 憂「あっ、言いにくいなら別にいいですよ」 律「……いやいや、なんか悪いな。でも憂ちゃんの優しさに免じて、特別にヒントをあげよう」 律は、左手薬指の輪っかを見せつけた。 憂「そ、それってもしかし――」 律「じゃ、じゃあなー! またいつかバンド組もうぜ唯!」バタバタ 律は駅の方向に消えていった。 唯「りっちゃん、骨折でもしたのかな?」 憂「そういうのじゃないと思うよ」 唯「ならいっか」 犬「うん」 憂「えっ?」 憂はきょろきょろとしていた。 唯「どうしたの? うい?」 憂「いや……なんか今、どこからか声が」キョロキョロ 唯「声?」 憂「……ううん。多分、わたしの気のせい」 憂が近くのスーパーであずにゃんの餌を買った。 春の陽気が心地いいので、少し回り道をして帰ることになった。 唯「春だね」 憂「うん」 唯「憂は、春が好きなの?」 憂「好きだよ。夏も秋も冬も好きだよ」 唯「あずにゃんは好き?」 憂「も、もちろん」 唯「よかったね~、あずにゃん」 犬「にゃあにゃあ」 唯「あ」 憂「どうしたのお姉ちゃん?」 唯は立ち止って横を見ていた。 憂もそちらを向いた。ギターのショップだった。 ショーウィンドウにギターがディスプレイされている。 唯「すごーい! ギー太がいっぱい飾ってある!」ペタリ 憂「ギー太ではないでしょ? ギターではあるけれど」 唯「……ギー太、元気かなぁ?」 憂「あれ? ギー太は家にあるんじゃないの?」 唯「えへへ、そうだったそうだった」 犬「」 また歩き出した。 唯「日曜日はいいね。ぽかぽかしてて」 憂「春だからでしょ?」 唯「春で日曜日だからだよ~」 憂「そっか」 犬「そうだよ」 憂「えっ?」 憂はまたきょろきょろとしていた。 何か変な……いや、 聞き覚えのある声がしたのだ。 唯「だよね~」 憂「あれっ?」 だけど唯は平然としている。 なので憂はさらに困る。 唯「どうしたの憂? お金でも落としたの?」 憂「いや、あの……ええと」キョロキョロ 唯「トイレ?」 憂「そうでもなくて……」 シャアアアアア 唯「あ、あずにゃんが電柱におしっこしてる」 翌日 憂「じゃあお姉ちゃん、行ってくるね?」 唯「うん。行ってらっしゃ~い」 唯は、遠くの玄関に見えた憂を見送った。。 部屋に戻ると、あずにゃん(犬)が唯を見上げていた。 唯「どうしたの?」 犬「にゃ」 唯「ああ、朝ごはんだね。ちょっと待ってて」 振り返り、キッチンに向かう。 犬「……」 犬「大学、行かなくていいの?」 唯「ん?」 唯は、なにかしらの声を聞いて見まわした。 唯「んんっ?」 でも誰もいない。 唯「ま、いっか」 そのまま餌を取りに行ってしまった。 犬「……」 2
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憂の部屋 憂「…」カキカキ ○月△日 晴れ 今日はお姉ちゃんと一緒にお風呂に入った…♪ お風呂でお姉ちゃんに4回もイかされちゃった/// そういえば夕飯の時に気になることを言っていた。 明日確かめなくちゃ… 憂「今日のお姉ちゃん日記終了…と♪」 憂「明日は梓ちゃんの出方しだいでどうなるか…」 憂「お姉ちゃんは私だけのものだからね…梓ちゃん…」パチン 翌朝 唯「ふわぁ~あ」 憂「お姉ちゃん。今日私先に学校行くからね。」 唯「うん~」ゴシゴシ 憂「朝ご飯作っておいたから食べてね。」 唯「うん。」 憂「遅刻しちゃ駄目だよ。」 唯「はぁ~い」 憂「行ってきまーす。」ガチャ 唯「いってらっしゃい~」 バタン 朝 中野家 ガチャ 梓「行ってきまーす。」 バタン 梓「はぁ…昨日はあんまり眠れなかったな…」 梓「今日は唯先輩に私の気持ちを伝えるんだ…」 梓「よーし…頑張るです!」 憂「おはよう梓ちゃん。」 梓「!?お…おはよう憂…」ビクッ 梓「ど、どうしたの?」 憂「たまには梓ちゃんと一緒に学校行こうかなぁと思ってさ♪」 梓「唯先輩は?」 憂「後から来るよ♪」ニコニコ 梓「そ、そうなんだ~」 梓(なんで急に来たんだろ…しかも憂だけで…) 梓(…もしかして昨日の部活での事唯先輩から聞いたのかな?) 憂「どうしたの梓ちゃん?行こう?」 梓「うん…」 梓(気をつけないと…何か仕掛けてくるかも…) 通学路 スタスタ 梓(―今の所普通だけど…) 憂「あ、そうそう。昨日お姉ちゃんと一緒にお風呂入ったんだよ~♪」 梓「へぇ~そうなんだ~(!?な、なにそれ…)」 憂「それでね~お姉ちゃんったら私のお尻触ってくるんだ~♪」ニコニコ 梓「えっ!?」 憂「?…どうかした?」 梓「な、なんでもないよ。続き聞かせて。(これは…仕掛けて来た…!)」 憂「でね、お尻だけかな、と思ってたらお姉ちゃんが…」 梓「唯先輩が?」 憂「だ、だめ…これ以上は恥ずかしくて言えないよ~///」モジモジ 梓「えーういのけちー(むかついて来たです…)」イライラ 憂「ところでさぁー」 梓「何?」 憂「昨日お姉ちゃんが梓ちゃんに"お尻触って下さい"って言われたとか言ってたんだけど…本当?」 梓「そ、それは…(きた…)」 憂「梓ちゃんはそんな事言わないよね?」 憂「言わないよね?」 梓「うっ…」 ――――― 梓(まずい…でも引き下がる訳には行かないです…。今日は唯先輩に思いを伝えるって決めたんです…。ここで憂に遅れをとるわけにはいかない!今責めなきゃ、憂のことだ…この後もあしらわれてしまう。やってやる…やってやるです!) ――――― ――この間約15秒― 憂「…いつまで黙ってんの?」 梓「い…い、いいいい言ったけど?」 憂「…はぁ?」ピクッ 梓「いや、だから言ったけど?それがどうかしたの?(ま、負けるか!)」 梓「私は思ってたこと言っただけだけど?なにか憂に迷惑かけた?(一気にラッシュです!)」 憂(開き直った…) 憂「いや、別にお姉ちゃんが困ってたみたいだから聞いただけだから…」ハァ 憂「そんなにムキにならなくていいよ?」 梓「そう。私は唯先輩が嬉しさと何かの威圧に怯えてたように昨日見えたけどね…(こ、こわいよ…)」 憂(ふーん…そうくるんだ、梓ちゃん…どうなっても知らないよ…) 憂「…」 梓「…」 梓(めっちゃ気まずい…) 憂「どうしたの?急に黙って。(威勢が良かったのはさっきだけか…)」 梓「い、いや…その…」 タッタッタッ 唯「おーい!うい~あずにゃ~ん。待ってよお~」 梓「ゆ、唯先輩!(助かった…)」 憂「お姉ちゃん遅いよ~(ちぇっ…まぁお姉ちゃんが来たからいいか…)」 梓「おはようございます、唯先輩!(ああ…輝いて見える…)」 唯「あずにゃんおはよう~♪」 憂「お姉ちゃん、ちゃんと鍵かけて来た?」 唯「うん。大丈夫だよ~」ビシッ 唯「それよりさ~二人で何の話ししてたの?」 梓「え!?えーっと…(先輩その質問はきついです…)」 憂「あのねー」 梓(!?) 憂(梓ちゃんはどうするのかな~♪) 憂「昨日私とお姉ちゃん一緒にお風呂入ったんだよ~って話してたの♪」 梓(へ、平然と言い放った…!) 唯「えっ///う、ういその事話してたの…///」 憂「大丈夫だよ~途中までしか話してないよ。」 唯「そっか~恥ずかしいもんね///」 梓(なんて嫌らしい攻撃…憂、恐るべし。でも羨ましい…) 紬「修羅場発見だわ…♪」ニコニコ スタスタ 律「でさ、聡のやつがさ…ん?」 澪「どうした?律。」 律「前にいるの唯達じゃないか?」 澪「ほんとうだ。でも何か空気がおかしいような…?」 律「澪、唯達のとこ行こうぜ~♪」 澪「で、でも邪魔したら悪くないか?(もっと律と二人っきりで話したい…)」 律「この律さまが邪魔になるわけないぜ!」ダダッ ガシッ 律「あれ?」 紬「今いいところなの!邪魔しちゃだめ!」 憂「~♪~♪」キャッキャッ 唯「~~♪~♪」ウフフ 梓(会話に混ざれない…) 律「梓の奴孤立してないか?」 澪「ああ、そう見えるな。」 律「じゃあ私が梓を助けに…」 紬「だめって言ったでしょりっちゃん!!」 律「!…ご、ごめんむぎ…」ビクッ 紬「まったくもう!」プンプン 澪(むぎが怒るなんて珍しいな…) 梓(はぁ…もう学校着くよ…) 唯「ね?あずにゃん!」 梓「えっ!?あ、はい…」 唯「んもう!あずにゃん話し聞いてなかったでしょー」プクーッ 梓「す、すいません唯先輩…」 憂「だめだよぉ~梓ちゃん。人の話しはちゃんと聞いてなきゃあ~(ふふふ、いい気味。)」 唯「とうちゃく~♪」 梓(着いてしまった…) 唯「じゃあまた後でね、あずにゃん♪」 梓「はい!唯先輩♪」 お昼休み 憂「ねぇ梓ちゃん、一緒に食べよー」 梓「うん。いいよ。」 憂梓純「いただきまーす。」パカッ 純「憂のお弁当っていつみても凄いよね。」 憂「えーそんなことないよー♪」 梓「いや、すごいよ。」 純「毎日憂の料理が食べられる唯さんが羨ましいよ。」 憂「ふふっ♪お姉ちゃんは"憂の料理は世界一だよ!"て言ってくれるんだー。」 梓「へえー。」 憂「本当はお姉ちゃんのお弁当も作ってあげたいんだけど~…」 梓「ふーん。」 純(あれ?なんか空気がおかしい…) 憂「ねぇ梓ちゃん。」 梓「なにー?」 憂「ちょっと来て…。」ガシッ 梓「ててて!わかったから髪引っ張らないでよ!」 ―トイレ 梓「で、何?」 憂「何?じゃないよ?ふざけてんの?」 梓「え?ふざけてないけど?」 憂「あーそっかぁ。私とお姉ちゃんの話しに嫉妬してるんだぁ。」 梓「し、してる訳ないでしょ!聞きたくもない話し聞かされて面倒だっただけだよ!」 憂「ふーん…梓ちゃんはお姉ちゃんに関係ある話し聞きたくもなかったんだ。」 梓「そういう意味じゃないよ!」 憂「私にはそう聞こえたけど?」 梓「…」 憂「まぁいいや。純ちゃんにも悪いし、もう戻るね。」 梓「ふん、今に見てろです!」 憂「まぁせいぜい頑張ってね♪あ・ず・さ・ちゃん♪」スタスタ 澪(聞いてはいけないことを聞いてしまった…)フルフル 梓「く~っ!ムカつくです!!!」 ガンガンッ ドンドンッ 澪(ひぃ~…あ、梓やめてくれ…私が入ってるよ~)ガクガク 憂「ごめんね純ちゃん、遅くなっちゃって~」パタパタ 梓「…」スタスタ 純(あれ?良くない空気が悪化してる…) 梓(放課後になればこっちのもんです…!) 憂(今日の放課後は軽音部に行こうかな…ふふっ) 放課後 梓「ついに放課後が来た…!」 ガチャ 唯「やっほ~あずにゃん♪」 梓「あれ?唯先輩だけですか?」 唯「うん。澪ちゃんもりっちゃんもむぎちゃんも遅れるって~」 梓(チャンス…!言うなら今しかない…!) 律「なぁ?わざわざ隠れる必要あったのか?てか狭いよ…」 紬「しーっ!ちょっと静かにしてて!」 澪「おおぉ…(り、律のお尻がか、顔に…///)」 … 梓「あ、あの…唯先輩!」 唯「なぁに?」 梓「私、…昨日お尻触って下さいって言いましたよね?」 唯「あ、うん…///」 梓「あの後家に帰って気付いたんですけど、私、本当はお尻じゃなくて…」 梓「わ、私の…」 梓「私の…」 唯「あずにゃんの?」 梓「私の全てを…唯先輩に受け止めて欲しいんです!(言っちゃった…)」 紬「き、きましたわー!!!」ガタガタ 律「ちょ、わかったから落ち着けってむぎ…」 澪(あぁぁ…なんか律の良い臭いがする…///) 唯「え…!?ええ…!?そ、それって…」 梓「そ…そうです!ゆ、唯先輩の事が好きなんです!」 梓「大好きなんです!///」 唯「あずにゃん…う、嬉しいけど…私達女の子同士だし…」 梓「そんなの関係ないです!好きなんだからいいじゃないですか!」 唯「あずにゃん…」 梓「先輩は?」 唯「え?」 梓「唯先輩は私の事…どう思ってるんですか?」 唯「えと…私は…」 梓「憂になにか言われてるんですか?そんなの気にしないで、唯先輩の気持ち教えて下さい!」 唯「私も…私もあずにゃんの事好きだよ!」 梓「せ、先輩…」ウルウル 唯「ごめんね、あずにゃんの気持ちに気付いてあげられなくて…」 梓「ゆいせんぱぁーい!」ダキッ 唯「私ね、あずにゃんの事も、憂のことも。二人とも大好きだよ…」ゴニョゴニョ 梓「先輩…」ポロポロ 唯「だからあずにゃんと憂には仲良くしてて欲しいな…」ゴニョゴニョ 梓「はい、わかりました…先輩…(私、憂に嫉妬して…あんな酷いこと言っちゃった…)」 梓(後で謝ろう…そして仲直りしよう…) 音楽室前 憂(あのゴキブリ野郎…お姉ちゃんに抱き着きやがって…)プルプル 3
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唯「あずにゃんそっくりだねー」ナデナデ 梓(小)「……」 唯「なんで部室にいるんだろ?迷い込んだのかな?」ナデナデ 梓(小)「……にはっ」ニカッ 唯「あ、笑った」ナデナデ 梓(小)「……もっと頭ナデナデして」 ガラッ 律「うーす」 唯「あ、りっちゃん!あのね……あれ?」 律「どした?」 唯「今あずにゃんに似た小さな子が……あれ?どこいったんだろ?」 ガラッ 梓「お疲れ様でーす」 梓「ミニあずにゃん?」 唯「そう、ミニあずにゃん!」 梓「私にそっくりなんですか?」 唯「そうだよ!サイズはあずにゃんよりも小さいけど!」 澪「近所の子が迷い込んだんじゃないのか?」 唯「う~ん?でもあずにゃんに本当にそっくりだったんだよ」 梓「気のせいじゃないですか?」 律「そんな事よりお菓子……」 澪「練習!」 律「へいへい、分かりましたよ~っと」 澪「律……私達はティータイム部じゃないぞ?」 律「それでも悔い無し!」 澪「悔いろ!」 梓「じゃあアンプをセットしますね……あれ?」 唯「どったの?あずにゃん?」 梓「何か小指に痣があるんです……何だろ?これ」 紬「あらあら、しゃぶれば治るわよ、ちょっと貸し 梓「結構です」サッ 律「よーし!じゃあいくぞー!」カンカンカンカン ジャーン! 梓「痛ッ!?」 唯「あずにゃんどうしたの!?」 梓「いえ……何か小指に痛みが……」 澪「大丈夫か?病院行ったほうがいいんじゃないか?」 梓「いえ、もう痛くないですから……」 梓(小)「……」ジーッ 唯「あ!ミニあずにゃんだ!」 律「……どこに?」 唯「どこにって……あれれ~!?今入り口に立ってたんだよ~」 …… 唯「……って事があったんだよ今日!」 憂「へー……お姉ちゃん、変な薬とかやってないよね?」 唯「ういまで……お姉ちゃんは悲しいよ……」シクシク 憂「はいはい、泣き真似はもういいから、先にお風呂入るねー」 トタトタ バタン 唯「も~、なんで誰も信用してくれないんだろ?」 梓(小)「……」ジーッ 唯「あれ!?ミニあずにゃん!?」 梓(小)「……」 唯「ういー!!ミニあずにゃん出たー!!」 憂『お姉ちゃんうるさい!近所迷惑!』 梓(小)「……だっこ」 唯「見れば見るほどあずにゃんそっくりだよー」マジマジ 梓(小)「だっこ♪だっこ♪」 唯「サイズも小さいけどあずにゃんの触角も再現してるし」フサフサ 梓(小)「えへへ~♪」 唯「何より頬っぺたの張りが違うよ!くぅ~!」 プニプニ 梓(小)「……いい」 唯「ん?」 梓(小)「頬っぺた触られるの……いい」 唯「よ~し!もっとプニプニしちゃうぞ~!」 プニプニプニプニプニプニプニプニヌププニプニプニプニプニ 梓(小)「もっと!もっと!」 ガチャ 憂「お姉ちゃん、次お風呂入……何やってるの?お姉ちゃん?」 唯「何って……ミニあずにゃんの頬っぺたプニプニしまくってるんだよー!」 スカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカ 憂「何も無い空間に、高橋名人の16連射してどうすんの?お姉ちゃん……」 唯「おぅおー!?あれ!?」 憂「お姉ちゃん……疲れてるんだよ、紬さんに返さなきゃいけないギターの借金の所為で」 唯「違うよ!ミニあずにゃんはいるんだよ!」 憂「今日はもう寝たほうがいいよ、お姉ちゃん……」 ガチャ バタン 唯「……んも~、居るのに~」 唯「zzZZZ」 その日、私は夢を見た。 あずにゃんが泣いている夢だった。 起きた時寝汗がひどく、枕元には心配そうな憂がいた。 …… 憂「お姉ちゃん……大丈夫?今日学校休んだ方がいいんじゃない?」 唯「大丈夫だってー、ういは心配性だなー」 憂「じゃあ先に行くね」 唯「やばいよー!家でのんびりしてたら遅刻しちゃいそうだよー!」 ドドドドドドドドド! 唯「あ、猫だ……ほれほれー」 ぬこ「ニャー」 唯「こんな事してる場合じゃないよー!」 ドドドドドドドドド! ドゴン!ドテッ! 唯「あいた~、いつつつ……すいませんでした!」 ギンコ「……ちょっと、君に話があるんだが」 唯「急いでるんで失礼しまーす!」 ズドドドドドドドドド! ギンコ「……やれやれ」 ギンコ「……かなり浸食されてるな……まだ手遅れじゃないようだが……」 唯「あー、今日の朝は本当に疲れたよー」 梓「また寝坊ですか?」 唯「あずにゃん、またなんてそんなー、照れるなー」 澪「照れるな!誉めてない!」 唯「あれ?あずにゃん?」 梓「?なんですか?」 唯「小指の痣、広がってない?」 梓「え……?ほんとだ……」 紬「だから私がしゃぶ 梓「だから結構です」ササッ 律「本当に大丈夫か?一度病院に行ったほうがいいんじゃないか?昨日の澪の話じゃないけど」 梓「いえ……ほんとに大丈夫ですか……ら……?」 梓(小)「……」 梓「え?」 梓(小)「……のに」ボソッ 梓「あ……あ……?」ガタガタ 唯「あずにゃん?」 梓「あ、あそこ……あそこ……」ガタガタ 梓(小)「……居なくなってしまえばいいのに」 梓「……」ガタガタ 梓(小)「!?」 ガラッ ギンコ「間に合ったようだな」 ギンコ「……実に驚きだ……ここまで形を成してるとはな」 梓「……あれ?消えた……?」 ギンコ「消えたように見えるだけだ、実際は さわ子「こっちです!」 ガラッ 国家の犬「貴様!何をしている!」 さわ子「この人が不審者です!」 国家の犬「分かりました!貴様!こっちに来い!」 ズルズル ギンコ「ちょ……ま……」 国家の犬「現行犯逮捕!」 ギンコ「俺は蟲……」 ギンコ、高校無断侵入で逮捕される。 ドタバタドタバタ 律「……なんだったんだ?」 梓「……私?あれは私?」 唯「あずにゃん、見たの?ミニあずにゃん、略してみにあず!」 梓「……はい」コクン 澪「私達には何にも見えなかったぞ?なぁ律」 律「確かに何にも見えなかったな」 紬「……妖精さん?」 …… 唯「……って事がまたあってさー!」 憂「もういいから」 唯「もういいからじゃないよ!」バンッ! 憂「お姉ちゃんテーブル叩かないでよ」 唯「う~!もういい!先にお風呂入る!」 ドタドタ 憂「……はぁ」 シャァァアアアア! 唯「~~~~♪♪」 唯「あ~~、やっぱりお風呂最高だなー」 梓(小)「……最高」 唯「うわぉ!?」ビクッ! 唯「ミニあず!?……なんで服着たままお風呂入ってるのさ!?」 『お姉ちゃん!だからうるさい!』 唯「早く脱がせないと……」アセアセ スルスル 梓(小)「……裸」 唯「ふぃ~」 梓(小)「……気持ちいい……」 ペタッ 唯「ミニあずが背中に貼りついたよ……」 梓(小)「体温……気持ちいい」 唯「とりあえず湯船に入れなきゃ、風邪引いちゃうよね?」 チャポン 梓(小)「あったかい!あったかい!」 唯「あれ……お湯が緑色になっていくよ?」 梓(小)「?」 唯「バスクリン!?バスクリン内蔵!?」 唯「これは凄い機能だよー!さっそく入ってみよう!」 梓(小)「早く!早く!」 梓(小)「……早く一緒になろうよ」 ガラッ! ギンコ「待て!!そのお湯に入るな!」 唯←裸 梓(小)←裸 ギンコ←勃起 ギンコ(勃起)「お前まで蟲になってしまうぞ!」 梓(小)「……」シュルン 唯「あっ!?ミニあずが排水溝に吸い込まれた!」 ギンコ(勃起)「無駄だ、あれは人じゃない、蟲だ」 唯「蟲……?」 ギンコ(勃起)「あぁ、蟲というのは 憂「バットフルスイング!!」 チンコーン! ギンコ(破壊)「ぐはぁ!?」 憂「お姉ちゃん大丈夫!?変な事されなかった!?」 ギンコ(出血)「ま……待て、話を聞いてくれ!」 憂「変態!死ね!」 グォン!グォン! ギンコ「うぉっ!?あぶねっ!?……じゃあな!」 ドドド!ガシャーン! 憂「お姉ちゃんちょっと待ってて!警察呼ぶから!」 唯「あ……うん」 唯「ミニあず……」 『お前まで蟲になってしまうぞ!!』 唯「……」 チャプ 私は、緑色に変色したお湯に指を浸してみた。 唯「!?」ドクン! DQN1『やーい!ゴキブリゴキブリー!』 梓(小)『ひっく……!ゴキブリじゃ……ひっく!ないもん!』 DQN2『触角といいゴキブリだろー!ゴキブリー!カサカサしてみろよ!』 梓(小)『ひぐっ!もうやめてよー……うわぁぁあああん!』ポロポロ DQN1『よし!泣いたぞ!今だ!氷殺ジェット噴射!!』 唯「!?」ハッ! ギンコ「大丈夫か?記憶の奔流に飲まれかけたな」ポタポタ 唯「あれ?今の……?」 ギンコ「忌まわしい思い出は時として蟲を呼ぶ……あっ!?血が足りない……クラクラする……」ポタポタ 唯「忌まわしい思い出?あずにゃんの?」 ギンコ「人の思いや記憶に寄生する蟲だ」 憂「また戻ってきた!!!あれです!今まさにお姉ちゃんをバックから攻めようとしてる男です!」 国家の犬「貴様ー!またかー!!」 ギンコ、再逮捕 …… さわ子「……というわけで、昨日の変質者が徘徊してる可能性もあるので、みんな気を付けてね」 律「うぃーす」 唯「……」 梓「……」 唯「ねぇあずにゃん?」 梓「?はい?」 唯「あずにゃんって昔いじめられっ子だったの?」 梓「!?」ドキッ! 唯「ゴキブリって言われてたの?」 梓「そ、そんな事ないです!」 唯「いや~、でもゴキブリって……」 梓「ゴキブリって言わないでください!」ダンッ! 律「お、おい梓……」 唯「ご、ごめんねあずにゃん……」 梓(小)「……」 ギンコ「古い記憶、思いは時と共に消えると考えがちだが、実際はそうじゃない、記憶の海の底に淀んでいるだけだ」 ギンコ「そしてその淀みに寄生し、形を得る」 ギンコ「今はまだ小さいが、あるきっかけで蟲はどんどん成長していく、宿主よりも成長したその時……」 国家の犬「精神鑑定の準備するか……」 澪「じゃ、じゃあ練習しようか!」 唯「そ、そうだねー!」 梓「……ね?」ボソッ 唯「え?」 梓「ゆ、唯先輩は私の事嫌いですか?嫌いじゃないですよね!?」 唯「え?え?」 梓「嫌いになるような事を私してないですよね!?」 ガシッ! 唯「痛ッ!あずにゃん痛いッ!」 梓(小)「……」ムクムク 梓(中)「……」 パッ 梓「あ!……す、すいません!」 唯「ううん、大丈夫だよ」 唯「ちょっとトイレに行ってくるねー」 パタン 梓「……」 The・トイレ個室内 シャー…… 唯「ふぃー……なんでこうオシッコって気持ちが落ち着くんだろ……」 梓(中)「……唯先輩?」 唯「うわぁぁああ!?」ビクッ ピシャ! 唯「うわっ!オシッコが場外ホームラン!」 梓(中)「嫌いになってください、唯先輩、私の事嫌いになってください」 ギンコ「陰陽思想って知ってるか?」 国家の犬「知らん!死ね!」 2
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最速クリア情報 ゲームを最速でクリアしたい!という方に向けた最速クリア攻略情報です。 ゲームスタートからの流れ ゲームがスタートしたら まりのを仲間にして家を出る ↓ ブルーオーブだけ取って最初の村を出る ↓ 北西にある洞窟に向かう ↓ 洞窟の岩をひたすらぶっ壊してレべル上げ 石とレアメタル集め ↓ 見つけた玉ねぎなどをすべて立花に使いましょう この流れを行います 石を全て壊したら洞窟から出て再度入ることで復活するのでこれで無限に石を壊すことができます コウモリを倒すまで コウモリと戦うまでの流れは 石を壊し続け、立花がレベル7になった時点で最初の村に戻る ↓ たまった石とレアメタルを売って万年筆を立花に装備させる(まりのは不要) ↓ 村から出てコウモリがいる雪山へと向かう ↓ コウモリと戦う こういった流れです。 コウモリは立花が「ぶっ壊しまくる」を使用すれば1ターンで倒すことができます。問題の父の方はどうやって倒すのかというと、 立花→ぶっ壊しまくる まりの→ベホマラー これをやっていれば基本的には勝つことができます。おそらくこの時点で立花はレべル7、まりのはコウモリ戦レベル8になっているはずなので、父の2回行動にも耐えることができるはずです。 父を倒したらあとは祖父(雑魚)を処理して終わりです。そのままYouTuber村へと向かいましょう。 えらてんを仲間にする YouTuber村についたらやることは以下のとおりです。 みずにゃんをぶっ壊して鍵を手に入れる 骸骨をぶっ壊して成仏させ、ブラックオーブを手に入れる アイテム回収 ベットで回復 これらを行ったらYouTuber村を出て上に向かい、鍵を開けます。 いらないアイテムを全て売って高級万年筆を買い、立花に装備させます。足りない場合は金髪の女性にお金を借りましょう(ただしお金を借りるとみずにゃんが仲間にできなくなるので注意) その後はクリスタルでディーゴの城へと向かい、ディーゴから小舟をもらいましょう。 小舟をもらったあとは マップ左にある小屋のある島へ向かう ↓ 島でエンカウントするはぐれアンチを3回倒す(途中mpが足りなくなったら船で雪原に行き泉で回復する) ↓ バニーガールの場所に戻りはぐれアンチから手に入れたお金を使ってゴールドオーブを買う ↓ NHKの前にいる兵士を倒してレッドオーブも入手する(オーブコンプリート) ↓ 砂漠にいる女神に話しかけてえらてんを復活させる この手順を行ってえらてんを仲間にしましょう。 NHKをぶっ壊す ここまできたらNHKを倒すまでもうすぐです。 はぐれアンチを倒し(1回で十分)、えらてんのレベルを上げてえらてんチョップを習得させましょう。 そのあと泉で全回復させたらNHKに挑みます。 NHKと戦うときは、 立花→ぶっ壊しまくる まりの→ヒャザド えらてん→えらてんチョップ このように攻撃するのが一番勝ちやすい もし誰かが死んだらレイズやザオリクですぐに復活させよう これでゲームクリア! この手順を素早く行えば15分もかからずNHKを倒すことも可能であり、天空の島に行く必要もない! 番外編、謎の怪物の倒し方 謎の怪物の倒し方は、 みんなからお金を借りていない状態にして、 みずにゃんに話しかけます。 そうしたらみずにゃんを仲間にできるので、レベル1NHKを倒しましょう。 そうしたら、みずにゃんがレベル99になるまで、はぐれアンチを倒しましょう。 そしたら、スキル『超論破』が手に入るのでそれで一撃で、 謎の怪物を倒しましょう。 NHKレベル2、3の倒し方 謎の怪物を倒した時点で『超論破』が手に入っていると思うので、 そのまま、NHKのレベル2、3を倒すことができます。 超論破を持っていなかったら、 はぐれアンチを倒しまくって、 レベルを上げましょう。 終わり これで、「n国の立花氏がNHKを倒せるかもしれないRPG」 の完全攻略ができます。
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桜ヶ丘学校高校の女子トイレには、ある奇妙な都市伝説があった。 それは、奥から三番目の個室の扉を三回ノックして 「あ~ずにゃんさ~ん、遊びましょ~」 と呼びかけると、 「にゃ~ん」 という声とともに、黒髪ツインテールの女の子が出現するというもの。 通称、トイレのあずにゃんさん。 あずにゃんとは何者なのか。 にゃ~んという返事から察するに、女の子の姿を仮に持つ黒猫の幽霊、といったところか。 とにかく、こんな面白い噂を確かめない手はない。 歴戦の都市伝説マニアである私、平沢唯は、この奇怪な都市伝説が真実かどうかを確かめることにした。 もしかしたら本当に可愛い女の子が出てきて、おもてなししてくれるかもしれないし。 キーンコーン、カーンコーン。 放課後のチャイムが鳴り、教室を出た私は学校内で一番利用者の少ないトイレに向かう。 ここは校舎の設立以来、一度も改装されたことのない唯一のトイレ。 洋式便所は一切なく、建て付けの悪い個室の中に和式便所が六つ並んでいるだけだ。 生徒はおろか、清掃員のおばさんさえ月に一度掃除に訪れるか訪れないかといった具合。 どうしてこんな場所を選んだかといえば、やはり人気のある場所に幽霊は出ないと思ったから。 ここなら誰かに見られる心配は皆無だし、人見知りな幽霊さんとも安心してお話できるはず。 人見知りというのは、私の勝手な想像だけどね。 だって、陽気で社交性のある幽霊さんなんて全然怖くないし、むしろ友達になれそうだもの。 まあ、私は人見知りな幽霊さんともお知り合いくらいにはなれる自信があるけどね。 やって来たトイレは、思っていたより薄暗く不気味だった。 とりあえず電気を付けてみたものの、か細い蛍光灯の明かりは気休め程度にしか感じられない。 ポタッ 唯「ひっ」 個室の反対側に位置する水道から、水滴の落ちる音が聞こえて思わず縮み上がる。 誰にも使われていないはずのトイレで、どうして水道の蛇口から水が滴っているのか。 ポタッ……ポタッ…… しかもその間隔の短さから察するに、どうやらついの先程まで利用者がここにいたらしい。 唯(一体、誰が……?) 私がここに来るまでに、すれ違った人はいなかった。 ここは三階のトイレだから、窓から外に出ることは生身の人間には不可能だろう。 というか、普通そんな退室の仕方をする人はいない。 となれば、当人はこのトイレにまだ隠れていると考えるのが妥当だろうか。 唯(やっぱり、トイレのあずにゃんさんが今もここに……?) 今まで数々の都市伝説を探してきたが、今回のようなリアリティ溢れる緊張感は初めてだった。 唯(ゾクゾクしてきたよ……!) そう、これが都市伝説マニアならではのスリルというもの。 巷で飛び交う噂話が、嘘か誠か。それを確かめるまでの過程がスリリングで楽しいのだ。 探究心旺盛な私にとっては、まさに天職。これだから都市伝説マニアはやめられない。 唯(ドキドキ……) 程良い心臓音に身を委ねながら、私は奥から三番目に位置する個室に近づいていく。 近くでまじまじと見た個室の扉は、入り口から概観したときよりも遥かに不気味に思えた。 ところどころ剥がれかけたベニヤ板、擦りつけるようにしてできた血のような跡。 そして何よりも不気味だったのが、床上五十センチあたりに残された無数の細長い傷跡。 まるで、鋭い爪を研ぎ澄ますために引っ掻きまくったかのような傷だった。 唯(案外、猫の幽霊という噂は本当なのかも) 扉を開けた瞬間に、磨かれたご自慢の爪で引っ掻かれちゃったり? ……なんてね。 あれこれ考えても仕方ないので、とりあえず噂の通りに幽霊さんを呼んでみることに決めた。 唯「すー……はぁ」 軽く深呼吸をして心の準備を整えた後、右手の甲をゆっくりと扉にあてがう。 唯(ノックは三回。間違えないようにしないとね) コン、コン、コン。 ノックが完了した。 一度動きを止めて扉の向こう側に耳を傾ける。 「……」 返事は何も聞こえない。 唯(さすがにノックだけじゃ出てこないか……) 唯(やっぱり人見知りの幽霊さんなのかねぇ……) こうなったら、二つ目の手順を実行するしかない。 もう一度軽い深呼吸をして、軽く咳払いをする。 そして、できるだけ普段と変わらない声で扉に向かって呼びかけた。 唯「あ~ずにゃんさ~ん、遊びましょ~」 「……」 唯(さあ……噂が本当かどうか見せてもらおうじゃないの) 微動だにせず、その場に待機して耳をすます。 「……」 返事は何も聞こえてこない。やはりデマだったのだろうか。 「……」 十秒が経過したが、やはり返事はない。 唯(今回もまたダメだったか……) 諦めてその場を立ち去ろうとした、次の瞬間だった。 「……にゃ~ん」 唯(うそ……今、にゃ~んて聞こえたよね……?) 唯(都市伝説、本当だったんだ……!) 唯(この中に、あずにゃんさんがいる……!) 数秒後、ゆっくりと目の前の扉が開き始める。 唯(うぉ……! やばいやばい、最初になんて声かけよう……) 唯(オーソドックスに、こんにちは? でも、あずにゃんさんの機嫌を損ねたら悪いし……) 唯(というか、猫だったら言葉通じないじゃん! どうしようどうしよう……) やがて、私の前にあずにゃんさんは姿を現した。 「あずにゃんと一緒に、遊びましょ……」 猫のポーズを取りながら、不気味な声で私に近づくその姿。 それは、猫耳をつけた想像を絶するほど可愛い女の子だった。 唯「あなたが……あずにゃんさん?」 「……? どうして怖がらないんです……?」 「私はトイレのあずにゃんさんですよ……ほら、一緒に遊びま……」 唯「かか……可愛いいいいいいっ!」 「にゃああああっ!!?」 思わず反射的に、抱きついてしまった。 だってまさか、こんなに可愛い女の子とは思っていなかったんだもの。 「どうして人間が私に抱きつくですかっ! 離して下さいー!」 唯「あ、ごめんごめん……あまりにも可愛かったからつい……」 渋々と体を離すと、あずにゃんさんはきっと私を睨みつけてきた。 唯(な、なんか可愛い……) それからあずにゃんさんは色々と自己紹介をしてくれた。 この世界とは別次元に存在する霊界の住人で、本来の姿は黒猫をしているということ。 本名は中野梓で、霊界におけるあだ名が「あずにゃん」であるということ。 人間界では、固有の人間の姿を一つだけ持てるということ。 約200年はゆうに生きているということ。 30年以上も前から、このトイレに住み着いてずっと生活しているということ。 今ついている猫耳は、着脱可能であるということ……などなど。 溜まっていたものを吐き出すように、延々と話し続けるあずにゃんの表情はどこか寂し気だった。 梓「こんなとこですかね……はぁ」 唯「どうしたの、あずにゃん?」 梓「私を見て驚かなかった人間は、あなたが初めてですよ……」 唯「都市伝説マニアのエキスパートだからね、私は! ふんすっ」 梓「というか、あずにゃんって気安く呼ぶの止めてもらえます?」 唯「どうして?」 梓「私は幽霊なんですよ。人間はもっと、畏敬の念をもって我々に接するべきです」 唯「でも、あずにゃんはあずにゃんだもん。それに可愛いしっ!」 梓「にゃああ! だから、そうやって急に抱きつかないで下さい!」 唯「小っちゃくて可愛いし、見た目的には私と年齢もさほど変わらなさそうだし……」 唯「あずにゃんさんってさん付けしなくてもいいでしょ?」 梓「もう……勝手にすればいいです」 唯「ねえ、ところでさ」 梓「何ですか? ……えっと」 唯「あ、私の名前は平沢唯って言うの」 梓「そうですか。じゃあ……何ですか、唯」 唯「あずにゃんって、何で霊界の住人なのにここにずっと住んでるの?」 梓「そ、それは……」 唯「?」 梓「……いいでしょう、話してあげますよ」 4
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こりゃあ、授業サボってやるしかないよね? -- (あずにゃんラブ) 2013-01-07 03 39 33